不動産買取でよくあるトラブルと回避方法
不動産買取は高額なお金のやりとりがある契約ですので、トラブルが起きる事も珍しくありません。気持ちよく不動産買取を行うためにも、よくあるトラブルと回避方法を事前にチェックしておきましょう。知っておくことで防げるトラブルもあるかもしれません。ここでは不動産買取や手続き中によくあるトラブルについて解説します。
不動産買取でよくあるトラブル
不動産買取でよくあるトラブルの多くは、悪質な不動産会社に依頼した結果起きてしまうことがほとんどです。足下を見られて買取価格を相場よりも大幅に安く設定されたり、内訳が不明な高額の手数料を請求されるなどがよくあるトラブルになります。
買取価格が低いかどうかは、相場を事前に知っておけば把握できるため、買取査定前には自分の住んでいる地域の物件事情、買取相場を調べておくといいでしょう。また一箇所の不動産会社に依頼するのではなく、複数の業者に依頼して見積もりを取ることで、価格相場を判断できます。
高額の手数料が請求されるケースに関しては任意売却を行う際に起こることが多いので気をつけましょう。任意売却はその名の通り、不動産会社にお任せして売却を進める手続きになりますが、売却のコンサルタント料として、明らかに高い手数料が請求されるのです。
また金銭面に関しては、「家財道具も引き取り」と事前に伝えられていたにも関わらず、後から処分費用を請求されたり、査定額から何かと理由をつけてどんどん値下げをするというトラブルも多発しています。このように悪質な不動産会社とやりとりをしてしまうと、自分が損をしてしまう可能性が高いため気をつけないといけません。
また不動産会社だけではなく、最近増えているのが地面師という詐欺グループによるトラブルです。地面師は不動産の所有者になりすまして売却代金を騙し取る、という詐欺を行っています。買主は事情を知らずに地面師にお金を払ってしまうため、売主にお金が渡らないにも関わらず、土地の所有権だけが赤の他人に移ってしまったというケースも少なくありません。
このようにトラブルは挙げ出したらキリがありませんので、不動産売買は契約完了するまでは気が抜けないでしょう。
不動産買取でのトラブル回避方法
不動産買取のトラブルの多くは、悪質な不動産会社によって発生しています。依頼する不動産会社を見極めるためにも、事前に不動産トラブル事例データベースや、口コミ評判をチェックしておくことが大切です。
また査定額が適正価格かを判断するために相場を調べておき、いくつかの不動産会社に査定を依頼しましょう。物件の相場を調べるには、近所の似ている物件の過去の取引価格を調べたり、近隣で販売されている物件が現状いくらで売られているのか確認する方法があります。
またトラブルの多くは契約書を確認することでも防ぐ事ができます。契約書には売買契約金額や手付金・手数料に関する項目をはじめ、契約不適合責任に関する項目が記載されていないことを確認してください。
契約不適合責任が売主のままになっていると、万が一物件に不備がある場合は売主負担で修繕する必要が出てきます。契約した段階で物件は不動産会社の物となりますので、契約不適合責任は売主から外れることを頭に入れておきましょう。
また物件状況報告書には、販売したタイミングでの物件の状況が正確に記載されています。物件状況報告書と設備表が正確に記載されているかも、隅から隅まで確認し、記載事項に不備がある場合は必ず契約前に申し伝えてください。このように不動産買取のトラブルを回避するためには、疑問点には契約前に確認を入れることが大切です。
手続き中にできる不動産買取トラブルの回避方法
手続き中に不動産買取トラブルを避けるためには、上記のように契約書を細かく確認することが大切です。
また、物件売買において行われたやりとりを、書面化して残しておくことも重要となります。口約束をした際、言った言わないのトラブルになっては大変ですので、後からトラブルになる可能性があるやりとりはすべて書面に残しておきましょう。
とくに契約不適合責任に関してはトラブルが起きるケースが多いため、必ず現状の状態を書面に残しておくことを忘れてはいけません。細かいことでも書面化して残しておけば、余計なトラブルを防げます。不動産売買でストレスを減らすためにも、細かすぎるくらいにやりとりを記録しておきましょう。
不動産買取はスムーズに行うことが一番ですが、不動産会社選びを間違えるとさまざまなトラブルが発生します。金額面や契約内容などを細かすぎるほどチェックしておかないと、後から損をする可能性が高いでしょう。
少しでも疑問が出てきたら安易に契約を結ばずに、別の不動産会社や業者に依頼することを検討した方が無難です。不信感を抱くような事があれば自分の感覚を信じて、1度その不動産会社とのやりとりは白紙に戻すということも1つの選択でしょう。