不動産は仲介売却より買取のほうがメリットがある?
不動産を売却するときには、買取と仲介売却のどちらかを選ぶことになります。一般的に不動産を売却する機会はそう多くないので、どちらにメリットがあるか悩みますよね。どちらがよいのかは、目的や状況によるので一概にはいえません。この記事では、仲介売却より買取にメリットがあるのか見てみましょう。
買取と仲介売却の違いとは
たいていの人は物件の売却に慣れていないため、買取や仲介売却といわれてもどちらかよいか悩んでしまうと思います。まずは買取と仲介売却では何が違うかをみていきましょう。
買主が誰か
買取は、不動産会社が直接物件を買い取るのに対して、仲介売却は、不動産会社が一般の人に向けて物件の販売告知をして売却します。つまり、買主が「不動産会社」か「個人」かの違いがあります。
仲介手数料の有無
物件を売ったり買ったりするときに発生する仲介手数料のことはよく知られているかと思います。物件の売主と買主の間に入って各種手続きを担当する不動産会社が受け取る手数料ですが、買取の場合は直接不動産会社が買い取るため、仲介手数料を支払う必要はありません。
売れるまでの期間
仲介売却の場合、不動産会社がチラシやポータルサイトなどで物件販売の広告を打ち出して、買いたい人を探します。そのため、買主がみつかるまでの期間がどのくらいになるかわかりません。売れるまでの期間はおよそ3か月が平均といわれていますが、長いと1年以上かかることもあります。買取の場合は、不動産会社が物件を気に入れば、すぐに売却できます。
いくらで売れるか
物件がいくらで売れるかは、買取より仲介売却のほうが高い値段になると思っておくとよいでしょう。仲介売却の場合は、相場を目安にすれば同じくらいの価格で売ることができますが、買取だとその7割ほどの価格になります。買取で売却した物件は、リフォームなどで付加価値をつけて販売されるため、施工費用などがかかるからです。
買取と仲介売却でメリットが多いのは?
いくつかの違いがある買取と仲介売却ですが、メリットの多い方を選びたいと考える人も多いでしょう。メリットの数だけを見ると買取のほうがいいように感じますが、人によって合う、合わないがあるので、それぞれのメリットを知った上で検討してください。
買取のメリット
まず、買取には以下のようなメリットがあります。
・待たずに売却できる
・仲介手数料がいらない
・人にばれることなく売れる
・瑕疵担保責任が免責となる
買うのは不動産会社なので、買ってくれる人が現れるのを待つ必要がありません。売主と買主の間に仲介で不動産会社が入るときは仲介手数料がかかりますが、買取のときは不要です。チラシなどに広告を載せることはないので、人にばれることもありません。また、仲介売却をするときには瑕疵担保責任が発生しますが、買取の場合は免責となります。
仲介売却のメリット
次に挙げるのは仲介売却のメリットです。
・相場価格で売れる
・思ったより高く売れることがある
物件を手放す理由はさまざまだと思いますが、高く売れるに越したことはないですよね。仲介売却を選べば、おそらく相場の価格で売却できます。立地のよい物件、状態のよい物件など、人気の上がる物件であれば相場より高く売れることもあります。
どちらを選ぶべきかはケースバイケース
買取も仲介売却もそれぞれメリットはありますが、どちらがよいかは状況によるでしょう。ここでは、買取と仲介売却はどんな人におすすめかをお伝えします。
買取がおすすめの人
不動産売却で買取がおすすめなのは次のような人です。
・早く売りたい人
・古い物件を売りたい人
・周りに知られたくない人
買取の場合は、広告を出して買主がみつかるまでの過程は省かれるため、スピーディに売却できます。すぐに現金が必要な人は、買取がよいでしょう。売ろうとしている物件の築年数が長いとなかなか買い手が現れないこともありますが、買取は不動産会社がリフォームなどで手を加えてから販売するため、古い物件も売却しやすいです。また、不動産売却はプライベートなことなので周りに知られたくない人もいると思います。買取なら広告を出さないので人に知られずに売ることができます。
仲介売却がおすすめの人
仲介売却がおすすめなのは次のような人です。
・できるだけ高く売りたい人
・時間がかかっても問題ない人
・好条件の物件を売りたい人
買取は不動産の相場より低い価格になる傾向にありますが、仲介売却なら相場と変わらないか、もしくはそれ以上で売れる可能性があります。世間に広告を出してから買主が現れて無事売却されるまでには、ある程度の期間をみておく必要があります。特に売却を急がないのであれば、仲介売却にして売れるのを待ってもよいでしょう。買いたい人が集まりそうな好条件の物件を売ろうと考えているなら、仲介売却がおすすめです。広告を出すことで多くの人の目に留まり、高い価格で売れることも期待できます。
不動産売却は仲介売却より買取のほうがメリットは多いのか見てきました。どちらを選ぶのがよいかは、物件の状態や自身の都合によって違います。今後の予定や目的などをもう一度整理して、最適な選択をしてくださいね。